猫の雑学編１

猫は飼い主のことをどう思っているのか？

猫は犬とは異なり、飼い主に対して独立心が強い動物として知られています。

そのため、「猫は飼い主を単なる食事係だと思っているのでは？」と考える人もいるかもしれません。

しかし、近年の研究では、猫は飼い主を特別な存在として認識していることが分かっています。

2019年にオレゴン州立大学の研究チームが発表した論文によると、猫は飼い主に対して「愛着行動」を示すことが明らかになっています。

この研究では、飼い主と猫が一定時間一緒に過ごした後、飼い主が部屋を出て戻ってきた際の猫の反応を観察しました。その結果、多くの猫が飼い主の帰還に安心し、リラックスした行動を見せたのです。これは、人間の赤ちゃんが母親に対して見せる愛着行動とよく似たものです。

また、猫は飼い主の声を認識し、特定の声に対して反応を示すことが分かっています。ある研究では、飼い主の声を録音したものと他人の声を聞かせたところ、猫は飼い主の声に対して耳を動かしたり、しっぽを振ったりすることが確認されました。これは、猫が飼い主を単なる「食事をくれる存在」としてではなく、特別な相手として認識している証拠といえます。

さらに、猫は飼い主の感情を読み取る能力も持っています。飼い主が悲しんでいるときには近くに寄り添ったり、逆に元気なときには遊びに誘ったりすることがあります。これは、猫が単に自分の欲求を満たすためだけでなく、飼い主との関係を重視していることを示しています。

こうした研究結果から、猫は「気まぐれでツンデレな動物」というイメージとは異なり、飼い主を重要な存在として認識し、愛着を持って接していることが分かるのです。